留学エージェント、Cebu Englishのブログに、お客様からの「セブ島は安全か?」という問い合わせに関しての記事を見つけました。
留学エージェントは商売ですので不利になることは絶対に言いません。
ただ、人命に関わることですので、本来であればきちんと情報を提供し、そのうえでお客様にセブに来る・来ないを判断してもらうべきです。
以下にその留学エージェントの記事の間違いを指摘します。
間違い指摘
テロリストと国軍の戦いは、ビザヤ地区のボホール島でも発生
ブログ記事にこのように書かれています。
テロリストと国軍との戦いが続く地区は、ミンダナオ島のマラウィという、昔からイスラム色が特に強く、日本人がまず行くことはない地域に限られています。
戦いはミンダナオ島に限定と書かれていますが、実際は違います。
2017年4月、セブ島から近いビザヤ地区のボホール島でも発生しました。
死者も出ています。
ネットの情報源
まず、この動画を見てください。
銃声が鳴り響いていますね。
これ、ミンダナオ島のマラウイではありませんよ。
セブ島からすぐ近くのボホール島で数ヵ月前に実際に起きたことです。
この動画の最初に以下スライドが確認できます。

この戦いでテロメンバー5人、3人の兵士、警察官が殺されたと書かれていますね。
WIKIPEDIAにも2017 Bohol clashesというタイトルで記載されています。
なお、英語で読むのが大変であれば、右クリックして「日本語に翻訳」を選択すれば日本語で記事を読めます。
信頼性のある情報源
このご時世、フェイクニュースがたくさん流れているので、自分でそういった情報をさがそうとしてもどれが正しい情報かを見極めるのが難しいです。
フィリピンの最新の情報は、フィリピンの大手のニュース、CNN Philippinesを見るといいです。
ちなみに、ABS-CBNも大手ですが、こちらは現地人向けの番組のためか、タガログ語が多いようで内容がよく分かりません。
さて、CNN Philippinesですが、Google Philippinesで検索したところ、以下ニュースが該当すると思います。
Notorious Abu Sayyaf member among 6 bandits killed in Bohol firefight
こちらにも上記動画と同じ内容で、死者数も同じで報道されています。
さらに、
戦闘の起きたInabangaは、セブ市からボートで3時間で行ける場所
Abu Sayyafは、ホーリーウィーク期間中にローカル住民と外国人観光客を誘拐すること目的としていた
と書かれています。
実際Google地図でInabangaを確認すると、確かにセブ市から近いですね。

他にもこのようなニュースがあります。
AFP: Terror threats in Bohol ‘adequately addressed’
4月26日のこのニュースによると、ボホール島のテロリストは鎮圧できたようです。
ただ、4月26日時点では、「テロ鎮圧の期限を7月末とする」と声明していますが、8月になってもまだ終わっていません。
フィリピンでは毎日報道されています。毎日Martial lawという単語が聞こえてきます。
8月2日、戦いを終息させるためにさらに20,000人の兵士が必要と要求しています。
フィリピンの正しい情報は自分で探す
日本のニュースにフィリピンの情報はほとんど流れてきません。
日本で報道されなくなったからといってその話題がなくなったとは言えません。今回の場合、マラウイの戦闘はまだ終わっていません。
かといって、語学学校や留学エージェントに聞いても、商売に不利になるようなことはお客様に言いません。
今回のホーリーウィーク(フィリピンの大きな連休。GWのようなもの)では運良く日本人は誰も被害にあわずにすみましたが、この期間にやってきた留学生は、来る前に学校や留学エージェントに何と言われていたのでしょうね。
「期間中に留学生がテロリストに誘拐されたらどうするの?」
「誰が責任を持つの?」
誰も責任を持ちません。
それは自己責任で済まされることでしょう。
ですので、正しい情報は自分でアンテナを張って取得するべきです。
なお、CNN Philippinesのテレビは日本でも観れます。
CNN Philippinesのサイトにアクセスし、VIDEOSをクリックすればいつでもニュースが観れます。
検索窓にMarawiと入力してリターンキーを押せば、マラウイの戦闘が今どうなっているのかを簡単に確認できます。
英語の勉強にもなりますので、自分で調べることをお勧めします。