沖縄の観光振興を目的に、観光親善使節として活動するミス沖縄。
そのミス沖縄のYouTubeチャンネル、ミス沖縄公式チャンネルが昨年作られました。
2021年、ミス沖縄公式チャンネルは登録者数10,000人を目標に活動を始めました。
ですが、いろいろ問題があってその目標は到底達成できそうにないです。
そこで、ミス沖縄公式チャンネルの紹介と問題点をまとめました。
目次
ミス沖縄公式チャンネル
ミス沖縄は国内外で行われる観光関連の公式事業やイベントなどで、沖縄県のPRを行っています。
詳細は沖縄観光コンベンションビューローのこちらのページを参照してください。
そのミス沖縄のYouTubeチャンネル、ミス沖縄公式チャンネルが昨年作られました。
- チャンネル登録日: 2020年6月26日
- 登録者数: 353人
- 総再生回数: 34,995回
- 動画数: 55本
(2021年1月15日 時点)
チャンネルが登録されてから約5ヵ月経ち、2021年から毎日投稿されていますが、チャンネル登録者数、再生回数ともにかなり少ない状況です。
動画のコメント欄も閑散としていて、最新の動画を楽しみにしているファンも少ないようです。

2021年の目標として、チャンネル登録者数10,000人を目指しているとのことですが、動画を数十本観た率直な感想は、その目標達成は無理です。
今のようなコンテンツだとたとえ毎日投稿を1年間続けたとしても、良くてチャンネル登録者数は1,000人届くかどうかです。
何らかの形で登録者数が数千人超えたところで、各動画の再生回数が千回を超えることもほとんどないです。
ミス沖縄公式チャンネルの全体を評価するとこんな感じです。
更新頻度 | ◎ |
出演者 | ◎ |
動画の企画内容 | △ |
動画編集 | X |
出演者は沖縄を代表する美人ですので、出演者に問題はありません。むしろ贅沢です。
もし出演者がミス沖縄でなくて男性職員だったとしたら、再生回数は100回が限度だったでしょう。
つまり、問題はミス沖縄公式チャンネルの運営側にあります。
勝手ながら、ミス沖縄公式チャンネルが登録者数10,000人を達成するために必要なことをアドバイスさせていただきます。
僕のYouTubeチャンネル 自己紹介
YouTubeチャンネルの改善提案の信頼性確保のため、簡単に僕のYouTuberとしての活動実績を紹介させていただきます。
現在、下記のように3つのYouTubeチャンネルを運営しています。
- Momi Meets Girls
目的: アジアの可愛い女性を紹介
チャンネル登録日: 2019年4月25日
登録者数: 5,270
総再生回数: 684,678
主な視聴者: 日本の男性
動画数: 109本(ライブ配信含む) - Momi Nomad
目的: アジアの可愛い女性と観光ガイド
チャンネル登録日: 2013年7月8日(実質: 2020年8月1日)
登録者数: 2,700
総再生回数: 505,186
主な視聴者: 英語圏(アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリア)の男性
動画数: 108本 - Momi Night
目的: 夜遊びとナイトワークの女性を紹介
チャンネル登録日: 2020年11月26日
登録者数: 53
総再生回数: 6,400
主な視聴者: 日本の男性
動画数: 43本
(2021年1月15日 時点)
3のMomi Nightは最近作ったチャンネルで、1のMomi Meets Girlsから夜遊び系の動画を移動させただけのものです。
動画を移動させる前は、Momi Meets Girlsの総再生回数は170万回ありました。
Momi Meets Girls、Momi Nomad各チャンネルがYouTubeの収益化条件(再生時間:4,000時間、チャンネル登録者数:1,000人)をクリアするのにかかった日数は次の通りです。
- Momi Meets Girls: 4ヵ月
- Momi Nomad: 3週間
【YouTube】無名の中年おじさんが、1ヶ月以内に収益化する手順
現在のコロナ禍は活動拠点である東南アジアに行けないため、YouTube活動をほぼ休止しており、動画編集のスキルアップに注力している状況です。
ミス沖縄公式チャンネルの問題点 企画内容
ミス沖縄公式チャンネルの企画内容における問題点を下記に指摘します。
- 対象の視聴者が限定的
- エンタメではない
- 関連動画にのるための工夫がない
- バズる動画がない
その詳細を下記で説明します。
対象の視聴者が限定的
対象の視聴者が沖縄マニアに限定されています。
コンテンツが「すでに沖縄に興味がある、知っている、さらに沖縄を知りたい」といった視聴者向けになっています。
まず、YouTube視聴者の大半は沖縄にそれほど興味がありません。
沖縄マニアに限定されたコンテンツを発信し続けてもチャンネル登録者数、動画の再生回数は増えません。
実例をあげます。
【那覇/沖縄】福州園の裏側を散歩してみたらガイドブックには載っていないスポットを発見!
この動画を再生する人は、すでに沖縄を知っていて、さらに沖縄を知りたいという沖縄マニアです。
YouTube視聴者の大半は福州園の裏側に興味がないですし、「福州園って何?どこ?」というレベルです。
では、YouTube視聴者の大半にどういった動画なら観てもらえるか?ですが、例えばこんな動画です。
- 再生回数: 482,657 回
- 投稿日: 2019年10月26日
- 再生回数: 40,643回
- 投稿日: 2021年1月13日
まずは沖縄観光や沖縄料理の紹介動画をたくさん投稿すべきであり、YouTube視聴者に沖縄に興味をもってもらうことが重要です。
つまり、次の手順で進めないとミス沖縄公式チャンネルのチャンネル登録者数は増えません。
- 沖縄観光や沖縄料理をたくさん紹介して、多くのYouTube視聴者に沖縄に興味を持ってもらう
- (ゆきりぬやサンエン台湾のように)ミス沖縄のファンを増やす。ファンが望むコンテンツをアップする
- まずは収益化条件をクリアして、ある程度伸びてから沖縄マニア向けのコンテンツも発信する
エンタメではない
動画の構成がエンタメ系ではなく、情報番組になってしまってます。
YouTubeの視聴者の大半は暇つぶしに見て楽しむエンタメ系を期待しています。
ですが、ミス沖縄公式チャンネルの動画は情報番組のように堅苦しい作りになっています。
視聴者は能動的に沖縄の情報を収集する人向け、やはり対象の視聴者が沖縄マニアに限定されてしまってます。
2021年内に登録者数10,000人を目標にする作りになってないです。
関連動画にのるための工夫がない
ミス沖縄公式チャンネルにアップされている動画は、YouTubeの関連動画に紐付ける工夫が全くないです。
YouTubeチャンネルの登録者数を増やす初期段階では、再生回数の多い動画に関連付けさせることが重要です。
例えば、先ほどのゆきりぬの48万回も再生されている人気動画ですが、「ひとりで石垣島に行く女。」とタイトルにあります。
これの関連動画に乗るような動画をミス沖縄公式チャンネルでもアップします。
タイトルも動画内容もマネして「ひとりで石垣島に行く女。」として動画をアップしてもいいですし、「ゆきりぬさんが石垣島で行ったお店を紹介」でもいいです。
再生回数の多い動画に関連付けし、YouTube視聴者のYouTube画面の一覧に、ミス沖縄公式チャンネルの動画が紹介されることが重要です。
バズる動画がない
YouTube視聴者の大半は沖縄に興味があまりないです。
なので、上述の沖縄観光や沖縄料理の動画をアップしていったとしても、ミス沖縄公式チャンネルが大きく成長することはまずないでしょう。
一年以内にチャンネル登録者数10,000人を目標にするのでしたら、バズる動画が必要です。
そういったコンテンツが沖縄に見つからない場合、例えば、こういった感じの動画でもありです。
昨年再ブレークしたダンス動画、「45秒で何ができる?」です。
YouTubeで検索してもらうと分かるように、いろんなYouTuberがこのダンス動画をアップしています。
理由は、動画がバズってチャンネル登録者数、再生回数を一気に増やせる可能性が高いからです。
さらに動画編集もしっかりやってアップすれば注目度は急激に上がるでしょう。
ですので、ミス沖縄公式チャンネルでも、「45秒で何ができる?」を沖縄を代表する観光スポット、例えば、首里城で撮影するとバズる可能性が高いです。
他に、昨年バズった沖縄のミュージックビデオ、ダイナミック琉球もいいでしょう。
ダンス動画でも「掛け合いをやってみた」動画でもいいです。
Chuning Candyとコラボしてもらうと相乗効果があり、さらに良いです。
ミス沖縄公式チャンネルの問題点 動画編集
おそらく沖縄観光コンベンションビューローの職員がされている、または、クラウドソーシングに安価で発注しているからだと思いますが、ミス沖縄公式チャンネルの動画編集はレベルが低いです。
例えば、こんな感じです。
【カナニュース】森のアイスクリーム!!アテモヤ(ミス沖縄公式チャンネル)
YouTubeでは、動画が再生されるために高度な動画編集は必要ないです。
とはいえ、一般向けの動画で再生回数を増やすにはある程度の動画編集が必要です。
特に、日本の視聴者を対象としたエンタメ系の動画で、かつ、2020年からの出遅れスタートのチャンネルでは、ある程度の動画編集は必須です。
上記の動画を実例として、下記に簡単に動画編集で気になった点を指摘します。
修正例
動画編集をサンエン台湾風に軽く修正を加えてみました。
こんな感じです。
元動画は変えられないので、それに合わせた程度の編集ですが、それでも違いに気づくと思います。
下記に変更点を一つ一つ説明します。
サムネイル

フォントに工夫されてるようですが、いろいろと問題があるのでクリックされないでしょう。
実際、この動画も投稿から1週間以上たっても再生回数は370回しかありません。
細かい指摘は割愛して、サムネイルをこんな感じに変えるだけでも再生回数は増えます。

サムネイルに合う元画像がないので、動画の中からまだマシな部分を切り出して作ってみました。
YouTube画面をスクロールして良さげな動画を探している人に、「森のアイスクリームって何?」と手を止めてもらい、クリックしてもらうサムネイル作りが重要です。
挨拶

沖縄ポーズをせっかく作ったのに、決めの挨拶で使われてないのがもったいないです。
「カナ NEWS」のロゴは、このレベルのものならない方がマシです。
もしくは、画面左上にローワーサードを入れてもいいでしょう。
サンエン台湾風にするとこんな感じですね。

ミス沖縄のファンを増やすためにもこの方が良いですね。
本日のテーマ

本日のテーマも動画編集で入れるべきでしょう。
サンエン台湾風にするとこんな感じですね。

テロップ
毎日投稿が理由だからでしょうが、日本の視聴者向けのエンタメ系YouTube動画にテロップは必要です。
サンエン台湾風にするとこんな感じです。

主な視聴者はおそらく40代後半以上でしょうから、テロップは小さすぎず、情報量は少なく一行にするのが良いです。

強調する単語には派手なフォントを入れて強弱をつけると見やすいです。

さらに強調したい単語はサイズを大きくしたり、エフェクトをつけたりします。

一番伝えたい内容には集中線等を使ってさらに強調します。
この動画ですと、「森のアイスクリームは甘い」と伝えたいので、こんな感じに編集するといいです。

トランジション
トランジションももう少し手を加えた方がいいでしょう。
この動画のこのシーン切り替えではページカールが使われてます。

ですが、その前後は「アテモヤの説明」と「アテモヤの実食」というハッキリとした区切りがあるので、トランジションも明確に変えた方がいいです。
例えば、こんな感じです。
説明
説明にエンタメ要素が全くないです。
説明が堅苦しく、視聴者が増えない作りになっています。
この「チェリモヤ」+「アテス」=「アテモヤ」の説明もそうです。

エンタメ系YouTubeでは、ここは笑いを取れるパートです。
こんな感じですね。

それを実撮影するのと編集が面倒だったので割愛しましたが、堅苦しい説明でも以下の編集の方がまだマシでしょう。
ただ、できれば「I have a アテス…」とやって欲しいところです。チャンネル登録者10,000人を目標に掲げるのなら。
BGM

全体的にBGMが必要です。
ビジネス系YouTubeではBGMがなくてもいいのですが、エンタメ系にはBGMで要ります。
なお、BGMはシーン毎に切り替えます。
エンディング
エンディングのBGMはオープニングとは違うテンポのものに変えた方がいいです。
先ほどアップした修正例の動画では、エンディングにダイナミック琉球の一部を使ってみました。
エンディングの映像もこれに合った内容で作るといいです。
オープニング
ミス沖縄3人でバラバラのものが作られてますが、ミス沖縄で統一した方がいいです。
まとめ
2021年、ミス沖縄公式チャンネルは登録者数10,000人を目標に活動を始めましたが、上述の問題からその目標は達成はできません。
沖縄においてこれ以上ないほどの優位性ある女性、ミス沖縄を起用していながら、
- チャンネル登録から5ヵ月、動画投稿数50本を超えても未だに収益化条件すら超えていない
- チャンネル登録者数は350人しかいない
というのは、かなり恥ずかしい状況です。
YouTube素人が企画・編集しても収益化条件(登録者数1,000人、再生時間4,000時間)はとうにクリアしていないとおかしいです。
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なお、コロナ禍 沖縄の観光産業、就職事情 現地で調べて感じたことは以下記事にまとめています。