有名YouTuberの動画のサムネイルは人物とCGが綺麗に合成されています。
そういった合成のサムネイル画像を作成するときに必要なのが、背景の削除。
プロが愛用する高機能の画像編集ソフト、Photoshop。
最新のバージョン、Photoshop 2020に簡単に人物のみを選択する機能、オブジェクト選択ツールが搭載されました。
「オブジェクト選択ツールでどれぐらい綺麗に人物を切り抜くことができるか?」
を検証しましたので参考にしてください。
目次
Photoshop 2020 オブジェクト選択ツール とは?
文字通り、オブジェクトのみを選択するツールです。
YouTubeのサムネイル画像を作成するときなど、人物のみを切り取りたいときに便利なツールです。
オブジェクト選択ツール 使い方
まずオブジェクト選択ツールの使い方を簡単に説明します。
人物を切り抜きたい画像をPhotoshopに読み込みます。
「オブジェクト選択ツール」を選択し、切り抜きたい人物をこのツールを使って四角形で囲みます。
範囲を選択すると自動で人物の周りに選択範囲ができます。
それをコピーし、新規レイヤーにペーストすれば人物のみ切り抜きできます。
これをPNGで保存すれば背景が削除された人物のみの画像が出力されます。
なお、人物を綺麗に切り抜きできない場合、「選択とマスク」をクリックして、編集画面を開きます。
このケースでは、表示モードを編集しやすいようにマスク表示にしています。
右のパネルに「エッジの検出」等パラメーターがいろいろありますが、基本的に画面左上のブラシツールを使って選択範囲を広げたり、縮小したりして選択範囲を調整します。
選択範囲の調整ができたら、編集画面を閉じて完了です。
remove.bg とは?
その名の通り、remove.bgは画像から背景を削除するツールです。
Webサイトにアップロードした画像をボタン一つで背景を削除できます。
前回に以下記事で紹介しているのでそちらを参照してください。
かなり優秀なツールで、一発で綺麗に人物を切り抜きできます。
Photoshop 2020 オブジェクト選択ツール VS remove.bg
Photoshop 2020 オブジェクト選択ツールでどれぐらい綺麗に人物を切り抜けるかを、remove.bgでの結果と比較して判断してみます。
正確に機能を比較するために、ブラシツール等での編集は一切せずに、自動で選択された範囲のみで比較します。
画像1
Photoshop
Photoshopでは左の木の部分が残ってしまってます。
人物も背景と同系の近い色の部分が残ってしまい、輪郭がギザギザになってしまってます。
remove.bg
remove.bgでは余計なものは残らず、輪郭も綺麗に抽出できています。
画像2
Photoshop
人物をだいたい選択できていますが、腕の部分に背景が残ってしまってます。
輪郭もちょっとギザギザしてますね。
remove.bg
輪郭はスムーズで綺麗ですが、腕が一部消えてしまってます。
背景も一部残ってるので、修正が必要ですね。
画像3
都合により削除しました。
画像4
Photoshop
右の女性の腕が選択できてないのと、背景がかなり残ってしまっています。
編集作業に時間がかかりそうです。
remove.bg
右の女性の肩の部分のみ修正が必要ですが、それ以外は綺麗に切り抜けてますね。
画像5
Photoshop
顔の辺りの背景がそのまま残ってしまってます。
シャツの色と同系色なのが原因のようですね。
Photoshopでの結果と同様に、顔の辺りの背景が残ってしまってます。
胸のちょっと前に残った背景が目立ちますね。
画像6
Photoshop
この画像では結構綺麗に切り抜きできてます。
腕の下に少し背景が残ってますが、この程度なら編集画面で数クリックで修正できます。
remove.bg
Photoshopの結果より綺麗です。
画面左側の腕の同系色の部分が残っているので、そこだけ編集が必要ですね。
画像7
Photoshop
目立った背景はないですが、輪郭がかなり汚くなってしまってます。
人物と背景の境目がはっきりしていないのが原因でしょう。
remove.bg
かなり綺麗に切り抜きできています。
画面左側の脇の部分の背景が残ってますが、この程度なら簡単に修正できます。
画像8
Photoshop
余計な背景は残ってないですが、輪郭が汚いですね。
背景にいろいろ物があるのが原因で、特に、後ろの同系色のグレーの服をきた女性と鏡が良くない結果に繋がってるようです。
remove.bg
かなり綺麗に切り抜かれてます。
編集は必要ないですね。
remove.bg for Photoshop
その後、remove.bgのPhotoshopプラグインがあることに気づきました。
このプラグインを使うことで、remove.bgのサイトに移動しなくてもPhotoshop上で人物の切り抜きが可能です。
実際にこのプラグインを試してみたので、簡単にレポートします。
まず、remove.bg for Photoshopがある上記サイトにアクセスし、ダウンロードします。
そのプラグインのインストール方法や詳細については、同じく上記サイトに書かれていますのでそちらを参照してください。
インストールが完了すると、Photoshopの「ウィンドウ」メニューに「Remove Background」が出てきます。
これを選択するとPhotoshop上でremove.bgが使えるのですが、その前に、
remove.bgのアカウント確認が行われます。
クレジットの残数がなければ、remove.bgに課金してクレジットを購入しなければ使えません。
remove.bg for Photoshopをインストール後、一回だけ無料で使えます。
これがそのremove.bg for Photoshopを使って切り抜いた画像です。
確かに、remove.bgのWebサイトで切り抜いた結果と全く同じです。Photoshopのオブジェクト選択ツールよりも綺麗に切り抜けています。
レイヤーにアルファチャンネルが保持されいるので、後で切り抜き範囲を編集することも可能です。
まとめ
このようなテスト結果から、Photoshopのオブジェクト選択ツールよりremove.bgの方が優秀と言えるでしょう。
Photoshop でも画像6のように人物と背景との境界がはっきりしている場合は綺麗に切り抜けるので、撮影時に気をつければ編集なしで切り抜きできそうです。
Photoshop でそれ以上の品質を求めるのでしたら、remove.bg for Photoshopを導入するのが効率よく作業できて良いですね。
なお、Adobeオンライン講座とセットになったAdobe Creative Cloundパッケージもヒューマンアカデミーから販売されているのでそちらと比較して購入すると良いでしょう。
ちなみに、検証で使った女性の画像は全て僕が撮影したもので、YouTubeチャンネル、Momi Meets Girlsの動画のスクリーンショットです。
女性の動画が気になる方は是非Momi Meets Girlsの動画も見てください。
なお、YouTuberをマネてみた動画編集一覧とマネる手順と解説を以下記事にまとめています。そちらも参考にしてください。