50歳以上になれば、タイでは「リタイアメントビザ(ノンイミグラントO / OA)」を申請する権利が得られます。しかし、私はあえて新制度のDTV(デスティネーション・タイランド・ビザ)を選択しました。その理由を記事にまとめました。
DTVの基本情報
DTVには、大きく分けて以下の2つのカテゴリーがあります。
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① デジタルノマド・フリーランス(リモートワーク)
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② ソフトパワー活動(ムエタイ、タイ料理学校、スポーツ、セミナー、医療など)
主な申請条件と特典
- 滞在期間: 最大5年間(マルチプルエントリー)
- 1回の滞在期限: 最大180日間(タイ国内でさらに180日間延長可能。ただし、一回のみ)
⚠️ 滞在期限のカウントについて:
「180日以内に一度出国しなければならない(または延長手続きをする)」という制限は、ビザの承認日ではなく、実際に「タイに入国した日(パスポートに入国スタンプが押された日)」からスタートします。
- 申請費用: 340 USD(ベトナムからオンライン申請する場合の料金), 52,000 円(日本申請の定額費用)
💡 支払いの注意点: 申請費用の支払いは、e-Visaシステム上での「クレジットカード、またはデビットカードによるオンライン決済のみ」となります。現地の大使館で現金を支払うことはできません。
また、DTVの基本料金は申請する国(大使館)によって決済通貨や金額が異なります。ベトナム申請の場合は340 USDでのカード決済となります。
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共通の必須財務条件: 50万バーツ以上の預金残高があること。
💡 為替の注意点: 必要金額は一律「50万バーツ」と決まっていますが、日本円での必要額は為替レートによって変動します。現在の相場だと約242万円(1THB=4.84円換算)が必要になりますが、為替の変動や安全マージンを考慮して、日本の銀行口座には250万円以上の残高を用意しておくのが確実で安心です!
50歳を超えているのに「リタイアメントビザ」ではなく「DTV」にした理由
タイ現地の銀行口座への資金移動・固定が不要
リタイアメントビザを申請・維持するには、タイ現地の銀行口座を開設し、そこに常時80万バーツ(約400万円)以上を預け入れて維持する必要があります。
一方、DTVの申請には、日本の銀行の英文残高証明書(50万バーツ=約250万円)以上を一度提出するだけでクリアできます。
リタイアメントビザは毎年更新手続きの手間と維持費がかかる
リタイアメントビザを取って自由に海外を行き来する場合、毎年ビザの更新手続きが必要で、更新費用が発生します。
リタイアメントビザを取得してDTVと同年数の5年間維持するのにかかる費用の合計は約15.4万円(1THB=4.84円換算)です。
対して、DTVの場合、取得後に更新手続きはなく、更新費用もありません。今回DTV取得にかかった費用はソフトパワーのムエタイ受講料も含めて合計約15.4万円(1THB=4.84円換算)です。リタイアメントビザを取得し、5年間維持する費用と変わらないのです。(詳細は後述の章で説明)
将来的な「Oビザへの医療保険義務化リスク」を回避できる
リタイアメント目的でタイに滞在するビザには、国外で申請する「O-Aビザ」と、タイ国内で切り替える「Oビザ」の2種類があります。
現在、国外申請のO-Aビザにはタイ政府指定の医療保険への加入が義務付けられており、高齢になるほど保険料が高額(年間十数万〜数拾万円)になる大きな負担があります。一方、現地切り替えのOビザは、現時点では医療保険の提示が免除されています。
しかし、外国人高齢者の医療費未払い問題など背景から、タイ政府内では「将来的にOビザの1年延長時にも指定医療保険の加入を義務化するのではないか」という議論がたびたび浮上しています。
もし今後Oビザにも保険加入が義務化された場合、以下のようなリスクが生じます。
- 年齢が上がるにつれて保険料が跳ね上がる(60代・70代で年間20万〜50万円以上になるリスク)
- 持病や既往歴を理由にタイの指定保険に入れず、ビザの更新自体ができなくなるリスク
その点、DTVにはビザの申請時にも維持時にも指定医療保険の義務がありません。
DTV最大の弱点「新規の口座開設ができない」は解決済み
DTVの最大のデメリットとして「タイ現地の銀行で新規の口座開設をするのが極めて難しい」という問題があります。しかし、私の場合は、コロナ禍にEDビザでパタヤに滞在していた際に、すでにタイの銀行口座を開設し、維持しているので問題ありません。
多拠点ノマド生活にジャストフィット
私は1年中ずっとタイに留まり続ける生活を望んでいるわけではありません。他の東南アジアの国や日本も数ヶ月単位で行き来する「多拠点ノマド生活」を送っています。
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リタイアメントビザの場合、タイ国外へ出国するたびにリエントリーパーミットの効力やビザの更新時期を気にしなければいけません。
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DTVは最初から「5年間いつでも出入国自由(マルチプルエントリー)」。1回の入国で最大180日間滞在でき、いつでもフラッと日本やベトナムへ飛び立ち、またタイに戻ってくる……という多拠点生活ができます。
タイ国外向けのリモートワーク(オンライン収入)が完全合法化される
リタイアメントビザは一切の就労が厳禁とされています。そのため、日本のクライアントからのリモートワークやブログ・オンライン事業の収入であっても、タイ国内で作業する以上、法的には「無許可就労(不法就労)」のリスク(グレー〜黒)を抱えることになります。
一方、DTVはタイ政府が「海外から収入を得るリモートワーカー」のために作ったビザです。タイ国外の仕事であれば、タイに滞在しながら堂々とリモートワークやオンライン事業を行うことが公式に認められています(完全合法)。
リタイアメントビザとDTV(5年間保持)の費用算出と比較
ハノイ申請(ムエタイ等のソフトパワー枠)の実証データを含め、レート 1 THB = 4.84円 に統一して比較・整理しました。
DTV(5年間有効・マルチプル標準付帯)は、申請場所や添付書類の取得費用によって初期費用が変わりますが、「ハノイでムエタイ実績を添えて取得した場合」でも、5年間のトータルコストはリタイアメントビザとほぼ同じになります。
DTV(5年間保持)の費用算出
パターンA:ハノイ申請 + ムエタイ学費(実体験ベース)
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ビザ申請料(340 USD + カード手数料): 約 57,000 円
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ムエタイ受講料/証明書代(20,000 THB): 20,000 × 4.84 = 96,800 円
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5年間の更新・リエントリー費用: 0 円
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【5年間総合計】: 153,800 円
パターンB:日本で申請(ソフトパワー費用なし・定額)
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ビザ申請料: 52,000 円(日本申請の定額費用)
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5年間の更新・リエントリー費用: 0 円
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【5年間総合計】: 52,000 円
リタイアメントビザ(5年間維持・毎年マルチプル)の費用算出
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初回ビザ(日本でのNon-O申請): 9,000 円
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タイ現地でのビザ延長(1,900 THB × 5年分): 9,500 THB = 45,980 円
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マルチプル再入国許可(3,800 THB × 5年分): 19,000 THB = 91,960 円
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最新の残高証明書(タイの銀行口座に80万バーツ相当がある証明)の発行費用(300 THB × 5回分): 1,500 THB = 7,260 円
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【5年間総合計】: 154,200 円
5年間の費用比較まとめ(1THB = 4.84円)
| 比較項目 | リタイアメントビザ (5年) | DTV (ハノイ+ムエタイ) | DTV (日本申請) |
| ビザ本体・申請手数料 | 54,980 円 | 57,000 円 | 52,000 円 |
| 申請に必要な実績費用 | 0 円 | 96,800 円 (2万THB) | 0 円 |
| マルチプル許可(5年分) | 91,960 円 (1.9万THB) | 0 円 (標準付帯) | 0 円 (標準付帯) |
| 銀行書類作成費用 | 7,260 円 | 0 円 | 0 円 |
| 【5年間総実費】 | 154,200 円 | 153,800 円 | 52,000 円 |
| 差額(対リタイアメント) | — | ほぼ同等(-400円) | DTVが 102,200円 お得 |
| 資金の事前拘束 |
80万THB(約387万円)
※タイの銀行口座に常時維持
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50万THB(約242万円)
※申請時のみ提示(国問わず)
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50万THB(約242万円)
※申請時のみ提示(国問まとめて)
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