「維持固定費0円、アプリを使って通話すると通話料も無料、国際電話も無料」で人気だった楽天モバイルですが、2022年6月末で「0円」は終了します。
そこで、日本の携帯キャリアを維持しつつ、タイから日本に国際電話する手段を調査しました。
本記事では、それらを料金で比較検討した結果をまとめています。
目次
はじめに
本記事の料金等の情報は、2022年5月15日時点のものです。
最新の情報は以下記事にまとめましたので、そちらを参照してください。
楽天モバイル 「0円」プラン終了
楽天モバイルの「0円」サービスは2022年6月末に終了します。
楽天モバイルは、携帯電話の料金プランの見直しを発表した。これまで月間1GBまでは無料、1GB~3GBが1,078円だったが、7月1日からスタートする「Rakuten UN-LIMIT VII」では1GB未満も1,078円となり、「0円」が終了する。
2022年5月13日
楽天モバイルはさまざまな点で他社と比べて品質が劣っていることもあり、日本国内ではユーザー数はそれほど多くないです。
スマートフォンユーザーの利用キャリアは、4キャリアは「NTTドコモ(30.9%)」「au(19.9%)」「ソフトバンク(12.5%)」「Rakuten UN-LIMIT VI(7.8%)」、….
2021年12月10日
出典: 4キャリアのシェアが約90%に、MVNOの利用率は10%未満に低下
ただ、維持費0円、国際通話料金も0円なことから、日本の携帯電話番号を維持したい海外在住者に人気がありました。
ですが、2022年7月1日から、楽天モバイルの維持費は最低でも1,078円かかり、他社と同等料金またはそれ以上かかることから、楽天モバイル一択ではなくなりました。
本記事では、(楽天モバイルに代わる)海外から日本になるべく安く電話をかける方法をいろいろ検討してみます。
なお、日本国内でどのキャリア、料金プランが良いかの比較検討は、以下のブログ記事等が参考になります。
【2022年5月】携帯料金どこが安い?最新プランを比較&シミュレーションした結果
【2022年5月】携帯料金はどこが一番安い?最新の料金プランを徹底比較!
海外で日本の携帯キャリアが必要な理由
まず、「海外在住者でも日本の携帯キャリアが必要かどうか」を考えてみます。
携帯電話番号
今や日本のサービスを利用するには日本の携帯電話番号が必要になってます。
特に、以下で電話番号の登録が必須なことから、日本に住民票を残す人は日本の携帯電話番号が必須です。
- マイナンバーの申請・発行
- 銀行口座の維持・新規開設
SMS
今や日本のいろいろなWebサービスでSMSによる二段階認証が使われています。
SMSがないとWebサービスのアカウントが作れない、ログインすらできない状況です。
セキュリティー対策のために、二段階認証が必須でなくても設定すべきなので、SMSは必須です。
ただし、SMSは受信できればいいです。送信は特に必要ありません。
音声通話
発信
海外に滞在中、以下のようなケースで日本に電話をかける必要があります。
- クレジットカード付帯の海外旅行保険の確認
- クレジットカードを紛失
- クレジットカードを不正利用される
- ATMでデビットカードが認識しない
実際僕は上記全てを経験しました。
ですが、(楽天モバイルを除き)日本の携帯キャリアを使って海外から日本に発信すると、通話料金が非常に高くなります。
後述で説明する他の方法で発信することをオススメします。
着信
着信においては、以下のようなケースで日本からの電話をうける必要があります。
- 親からの連絡
- クレジットカード会社から折り返しの連絡
実際僕は上記全てを経験しています。
ですが、(楽天モバイルを除き)日本の携帯キャリアを使って日本からの電話を着信する場合でも高い通話料金が発生します。
電話に出ない、または、1分以内に切り、後述で説明する他の方法で折り返して発信することをオススメします。
データ通信
海外に滞在中は日本の携帯キャリアのデータ通信は必要ないです。
むしろ、契約しているデータ通信量を超えて利用した時の高額なデータ通信料金が加算されるので危険です。
海外に滞在中は海外のSIMやWiFiを使ってデータ通信し、日本の携帯キャリアのデータ通信はオフ(設定のデータローミングをオフ)にしておくことをオススメします。
海外から日本に電話
前述で、海外滞在中に日本に電話をかける必要性がある例として、クレジットカード付帯の海外旅行保険の確認をあげました。
ここで、その体験談と利用した通話サービスについて説明します。
クレジットカード付帯の海外旅行保険の確認
今回タイで気管支炎になってしまいました。
その治療にクレジットカード利用付帯の海外旅行保険を適用させたかったため、タイから日本のクレジットカード会社の固定電話に電話をかける必要がありました。
その際、保険会社には電話で「利用付帯の条件を満たしたはずだが、海外旅行保険は適用されたか?」と確認をとりました。
利用付帯の条件とは、以下のものです。


出典; ミライノカードゴールド 適用条件となる旅行代金等について
このように保険の適用条件が細かく記されているため、現時点で補償対象期間になっているかどうかをクレジットカード会社に確認が必要だったため、日本に電話をかける必要がありました。
固定電話とフリーダイヤル
日本の企業のサポートセンターには、固定電話とフリーダイヤル両方があるものがあります。
今回海外旅行保険で利用したミライノカード Goldもそうです。


出典: ミライノカード GOLD クレジットカードのお問い合わせ
通常、海外から日本のフリーダイヤルに電話をかけれません。
なのですが、後述のMy 050を使ってフリーダイヤルに無料で通話できました。
通話時間
今回海外旅行保険の適用でクレジットカード会社に問い合わせた際、かかった通話時間は約1時間です。
時間がかかった理由は以下のようなことからです。
- 受付担当者にすぐには繋がらない。待ち時間約10分
- 口頭で本人確認。3分以上必要
- 海外旅行保険を適用させたい旨を説明
- その病気と思われる症状を症状発覚時から細かく説明
なので、通話時間は最短でも30分は必要です。
今回は以下のような予期せぬ状況だったため、さらに通話時間がかかりました。
- クレジットカード会社と付随する保険会社の連携が取れていない
- 保険会社はクレジットカード履歴を確認出来ないため、海外旅行保険の利用条件を満たしているかを把握できていない
- クレジットカード会社の窓口は海外旅行保険を理解していない。利用付帯を知らないので、その説明
「海外旅行保険をなるべく適用させたくない?」、「利用者に諦めさせたい?」と思えるようなサポート対応だったため、通話時間はその倍以上かかってます。
こういったことから、海外旅行保険のやり取りには最低30分間の通話時間が必要です。
以下の考察では、通話時間を30分間で通話料金を算出して、どの方法がベストかを検討しています。
楽天モバイル
前述でも触れましたが、楽天モバイルの「0円」サービスは2022年6月末に終了します。
2022年7月1日から料金プランはRakuten UN-LIMIT VIIに変わります。

最安のプランはこうなります。
- データ通信量:3GB、音声通話あり、SMSあり
月額1,078円(税込)です。
日本国内の通話料金ですが、Rakuten Linkアプリを使うと無料です。
タイから日本への通話料金
国際電話においても、Rakuten Linkアプリを使うと発信も着信も無料です。
ちなみに、SMSの送受信もRakuten Linkアプリを使うと送信も受信も無料です。
ですので、Rakuten Linkアプリを使うと音声通話もSMSも月額1,078円(税込)で使い放題です。
povo
楽天モバイルの「0円」サービスが終了したことから、乗り換え先として、auのpovo 2.0に注目が集まっています。
髙橋社長は、「povo 2.0は0円からはじまるが、その上で、トッピング(データ通信量などのオプション)とあわせて価値を提供している。かなり新規ユーザーもトッピング込みで増えている。今のところ、大きく変更する理由はない」とした。
出典: KDDIの高橋社長「povo 2.0の0円、やめる理屈がありません」

これまでの楽天モバイルのように、維持費0円で日本の携帯キャリアを持つことができることから、海外在住者にとって魅力的な選択肢に見えます。
が、残念ながら、海外在住者には使い物にならないです。
2022年5月16日現在、povo 2.0は国際ローミングに対応していません。
出典: 海外での通話やデータ通信(国際ローミング)には対応していますか?
なので、海外で電話を発信・着信したり、SMSを送信・受信したりできません。
povoサポートには別の質問で以下のように回答してますが、
出典: 国際SMSの利用はできますか?
これは「日本でpovo2.0を使ってSMSを送信した場合、海外在住の相手先がSMSを受信できるか?」です。
読者に勘違いさせて、楽天モバイルからキャリア変更を促すようなものなので、言ってみれば、詐欺に近いですね。
国際ローミングに対応していないので、海外滞在者にはpovo2.0は対象外です。
IIJmio
日本の携帯キャリアはIIJmioを使っています。

IIJmioのギガプランの以下を使っています。
- データ通信量:2GB、音声通話あり、SMSあり
月額858円(税込)です。
日本国内の通話料金ですが、IIJ 料金表によると、税込11円/30秒(税抜10円/30秒)です。
タイから日本への通話料金
回線はタイプD(ドコモ網)とタイプA(AU網)があるのですが、僕が使っているドコモ網で比較します。
ドコモ網の音声関連の操作方法は音声オプション(タイプD)に書かれていて、国際電話の通話料金はその中の国際電話の通話・通信料・サービスエリア検索にあります。
そこで機種を適当にiPhone 13 Pro を選び、タイから日本に通話した場合の料金がこちらです。

175円/分です。
30分間通話する場合、5,250円です。
ちなみに、SMSはこうなってます。

受信料金は無料、送信料金は100円/通です。
Skype
Skypeは、Skypeユーザー間で無料の音声通話、ビデオ通話が出来るオンライン通話サービスです。
また、Skypeの有料サービスを使うと、海外から日本の固定電話と携帯電話に電話をかけることも出来ます。
方法は以下2種類あります。
- Skypeクレジット(プリペイド式)
- 月額定額プラン
ここでは無駄をなくせるSkypeクレジットを見てみます。

最低購入金額は600円です。
タイから日本への通話料金
Skypeクレジットを使ってタイから日本に電話した時の通話料金は以下の通りです。

タイからだけでなく、シンガポール以外の滞在国からは全て同じ料金のようです。
日本の固定電話への料金は2.44円/分です。
30分間通話する場合、73.2円です。
ちなみに、SMSの送信は7.59円/通です。
SMSの受信ですが、アメリカのSkype番号以外では受信できません。
LINE
LINEは、LINEユーザー間で無料の音声通話、ビデオ通話、メッセージ送受信が出来るオンラインサービスです。
また、LINE Outという有料サービスを使うと、海外から日本の固定電話と携帯電話に電話をかけることも出来ます。
出典: LINE Outとは?
上記の通り、LINE Outとは、世界中ほとんどの場所へ最大 5 分間無料で通話できる通話サービスです。
無料通話には使用時間、使用回数、広告表示の制限があります。
制限なしの有料で利用する場合、以下方法で料金を支払います。
- コールクレジット
- 30日プラン
- LINEコイン

2022年5月15日現在、コールクレジットは120、360、600、1,200、3,600、6,000があり、それらの購入費用はコールクレジットの約1%加算された料金になってます。
なので、1コールクレジット = 約1円です。
最低購入金額は120円です。
タイから日本への通話料金
LINE Outを使ってタイから日本に電話した時の通話料金は以下の通りです。
出典: LINE 有料通話, LINE Out 日本に通話する場合
日本の固定電話への料金は3円/分です。
30分間通話する場合、90円です。
AIS
AISは、タイで最大の通信キャリアです。
僕もAISの携帯電話SIMを使っています。

- ZEED SIM
データ通信量:無制限、音声通話あり、SMSあり
月額300バーツ(税込)です。
現在の為替レートだと、300B x 3.72(円/B)= 1,116円です。
タイ国内の通話料金ですが、他のブログや以下のサイトよると、1バーツ/分だそうです。
2022年タイの携帯電話事情3大携帯キャリアに大きな変化が!
タイから日本への通話料金
AISで国際電話をかける場合、以下のように国番号の前に003をつけると安くかけられます。
- 003 + 81 + (日本の電話番号 – 最初の0)
AISの003を使ってタイから日本に電話した時の通話料金は以下の通りです。
日本の携帯電話と固定電話への料金は6-7バーツ/分です。
実際日本の保険会社に電話した時の履歴がこちらです。

約6バーツ/分です。
上記パッケージで購入すると割引があり、料金は3.71バーツ/分におさえられます。
その場合、最低購入金額は40分間159バーツです。
30分間通話する場合、120バーツになります。
現在の為替レートだと、120B x 3.72(円/B)= 446円です。
日本からタイへの通話料金
AISにはVoWiFiというサービスを使うことで、日本からタイへの通話料金をタイ国内の通話料金にしてしまうことができます。
つまり、日本からタイへの通話料金を1バーツ/分にできるそうです。
詳細は以下を参考にしてください。
AISのWifi通話は、日本や海外からタイへローカル料金で電話可能!
My 050
My 050というIP電話サービスでも、海外から日本の固定電話と携帯電話に電話をかけることが出来ます。
My 050 サービスは、 スマートフォン(iOS/アンドロイド)に専用アプリをダウンロードし、安定した(1Mbps以上の速度)のデータ通信またはWi-Fi環境下で、国内・海外の電話番号へ通話ができる、ブラステルの個人向け050IP電話サービスです。
出典: My 050 よくある質問
My 050の特徴として、上記トップページの「My 050アプリを利用する理由は?」に以下のように書かれています。
- ブラステルの050番号同士は無料
- 日本の電話番号を所有
- 国内、海外どこへでも通話できます
- 長期間契約なし
それに加え、My 050を使うメリットとして、海外から日本のフリーダイヤルにかけられるがあげられます。
もちろん、フリーダイヤルなので通話料金は無料です。
タイから日本への通話料金
通話料金はこちらで調べられます。
タイから日本に通話した場合の料金はこうなってます。

固定電話への通話料金は10.5円/3分です。
30分間通話する場合、105円です。
タイから日本のフリーダイヤルに通話
My 050のスマホアプリを開き、フリーダイヤルの0120から始まる電話番号をそのまま入力し、緑色の050のボタンを押すだけでフリーダイヤルに無料で通話できます。
インターネット回線を使うので、日本の国番号の入力は必要ないです。
新規申し込み方法
My 050番号の新規申し込み方法は以下の通りです。
【2021年12月1日(水曜日)以降】
My 050番号の新規取得を申し込むには、下記書類にて本人確認を実施致しますので、shinki_my050@brastel.co.jpに以下の情報をお送りください。
- 氏名 (漢字とカタカナ)
- 生年月日
- 国籍
- 住所 (〒番号を含む)
- 連絡先電話番号
- 有効な本人確認書類の画像データ (以下のいずれか鮮明な画像を撮影してください)
。日本国籍のお客様:運転免許証(表裏両面)または、マイナンバーカード(顔写真・表面のみ)
。 外国籍のお客様:在留カード(表裏両面)
。一時帰国者及び短期滞在者:有効なパスポート(顔写真と個人情報の記載があるページと、在留資格と入国日の証印があるページ)ブラステルカード番号とアクセスコード (ブラステルアカウントをお持ちの方のみ)
My 050の登録の際、認証コードの送受信でSMSが必要です。
My 050の取得にかかる時間ですが、2022年4月19日に申し込んだところ、翌日の20日に取得できました。ちょうど24時間です。
考察
まず、日本の携帯キャリアが必要かどうかについては、以下の人は不要でしょう。
- 住民票を抜いて海外に完全移住する人
- 日本在住の身内に全て頼る人
そうでない場合、以下2つから選択するのが良いでしょう。
- 楽天モバイル + Rakuten Linkアプリ
- その他の日本の携帯キャリア + IPオンライン通話サービス + My 050
どちらが良いかは、海外から日本に電話する頻度、日本から電話を受け取る頻度、日本に滞在する期間、日本でデータ通信が必要か等々人によって違います。
料金を比較すると、楽天モバイルは月額1,078円(税込)、IIJは月額858円(税込)で、その差は220円です。
なので、単純計算すると、2.の場合、IPオンライン通話サービスを使って日本に電話する通話料金が220円で、月額支払い料金は楽天モバイルと同じになります。
そこで、IPオンライン通話サービスをLINE Outを使った場合、日本の固定電話への料金は3円/分でしたので、73分間通話可能です。
細かい数字を省くと、料金だけで比較すると、海外から日本の固定電話に月1時間以上通話する必要があるかどうかで1,2を選択するといいでしょう。
日本のクレジットカード会社、保険会社の多くはフリーダイヤルも用意されているので、その場合はMy 050を使えば通話料金は無料です。
日本在住の友達と連絡を取る場合は、LINE無料通話を使えばいいので、やはり無料です。
なので、もっと言えば、海外から日本在住の音声通話しか使えない身内に、月1時間以上通話する必要があるかどうかで1,2を選択するといいでしょう。
ただ、実際は料金だけでなくサービス品質で比較する必要があり、その場合、日本国内ではIIJmioの方が楽天モバイルよりも優れています。
以上から、僕は以下組み合わせで使おうと思います。
- IIJmio
日本で日本の電話(固定、携帯、フリーダイヤル)に電話
海外で日本からの電話を受信。ただし、電話には出ずにLINE Outで折り返し電話
日本で日本からのSMSを受信 #SMS送信は基本的に使わない
海外で日本からのSMSを受信
日本でデータ送受信(データ使用料 2GB〜20GB) - LINE Out
海外で日本の電話(固定、携帯)に電話 - My 050
海外で日本のフリーダイヤルに電話 - AIS
タイでタイの電話(固定、携帯)に電話
タイでタイからのSMSを受信 #SMS送信は基本的に使わない
タイでデータ送受信(データ使用料 無制限)