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北朝鮮がミサイル 発射 そのときJアラートは…

北朝鮮 ミサイル

2017年8月29日午前6時ごろ、北朝鮮がミサイルを発射し日本の上空を通過しました。
そして、襟裳岬から東に約1000kmのところに落下しました。
東北、北海道、関東の一部の県でJアラート(ジェイアラート)が発令されましたが、その効果はあったのでしょうか?




Jアラートが鳴らなかった報告

ニュースによると、各地で防災行政無線から放送が流れないなどのトラブルが相次いだとのこと。

各地でトラブル相次ぐ=Jアラートの北朝鮮ミサイル情報(時事通信) – Yahoo!ニュース

「防災行政無線が作動しなかった」、「メールが送信されなかった」等各地でそもそもJアラートが機能していなかったとのことです。

また、楽天モバイル等のいくつかの格安SIMではそもそもJアラートに対応していないということが判明しました。

その場合、各自で緊急情報アプリをインストールする必要があったとのこです。

さらには、Jアラートの導入は自治体の判断に委ねられているのですが、1自治体あたり平均700万円の費用が必要なため、2009年4月1日時点では、J-ALERTの受信システムを導入している自治体は15.7%(284市区町村)とのことです。その後、何%の自治体に導入されたかのデータがあるかは分かりません。

自治体での導入が遅れている理由は、国がJアラートのシステム導入に92億円という膨大な費用をかけていることが原因です。結果、たとえ国がJアラートを鳴らしたとしても、その発令を受け取れる自治体は限られているので、鳴らしたくても鳴らせないという状況です。

Jアラートを確実に鳴らしたいのであれば、スマホに緊急情報アプリをインストールし、ONにしておくことがベストのようです。

Jアラートを鳴らす必要がない

また一方で、そもそもJアラートを鳴らす必要などなかったとの声もあります。

実業家の堀江貴文さん(44)が、北朝鮮の弾道ミサイル発射で作動したJアラート(全国瞬時警報システム)での目覚めに「マジでこんなんで起こすなクソ」とツイッターにつぶやいた。リプライ欄では賛否の声があがっている。

出典:ホリエモン「こんなんで起こすなクソ」 Jアラートに不満、「クソ政府」批判も

ホリエモン(堀江貴文さん)はホテルに宿泊していたため、携帯の緊急情報はOFFにしていてもホテルの警報が鳴ったため、それに対してツイートしています。

北朝鮮のミサイル発射は危機的な事態だったか

Jアラートの発令目的は、すぐに対処しなくてはならない事態が発生した際に、国から住民に直接、速やかに情報を知らせることと定義されています。

では、北朝鮮のミサイル発射はJアラートの発令目的に該当していたかをここで考えます。

北朝鮮がミサイルを発射した理由

北朝鮮が日本を威嚇しているのであれば、いつ日本に着弾させるか分かりませんので、Jアラートの発令はまだ分かります。ですが、実際は違います。

北朝鮮がターゲットにしているのはアメリカです。

日本ではありません。

核保有国として認めさせ、いかなるアメリカとの交渉にもミサイルをちらつかせ北朝鮮が有利になるように仕向け、世界のリーダーになることが理由です。

日本は放っておいても少子高齢化等様々な問題で自然に沈没するので、相手にされていません。

ミサイルを射ち落さなかった理由

防衛省からその理由について以下のように述べられています。

ミサイルがPAC3などの射程範囲内なら迎撃は可能です。今回に関して言えば、迎撃できなかったではなく、迎撃しなかった、必要がなかったとしか言えません

出典:なぜ北朝鮮のミサイルは“これまでにない脅威“で、迎撃しなかったのか 政府の説明は

つまり、防衛省も今回のミサイルは日本を標的にしたものではなかったことを発言しています。

ミサイル発射からJアラートが発令されるまで4分かかっていましたが、もし標的でないと分かっていたのなら、発令したことと辻褄が合わないように思います。

Jアラートが鳴ったとして何ができる

Jアラートが鳴った時、住民が取るべき行動が内閣官房国民保護ポータルサイトに以下のように書かれています。

Jアラートが発令されたとき、取るべき行動

  • 屋外にいる場合
    近くのできるだけ頑丈な建物や地下街などに避難する。
  • 建物がない場合
    物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守る。
  • 屋内にいる場合
    窓から離れるか、窓のない部屋に移動する。

 

ただ、青森の住民からは「青森に地下街などない」など、どこに避難すればよいのか具体的な指示はなかったようです。

そういったことから、他の住民も「鳴ったところで何もできないから、Jアラートが鳴っているとき、ただ家でテレビを観ていた」という報告もあります。

さらに、Jアラートがなってから行動しても意味がないとの発言も出ています。

上西氏はツイッターで「5時58分 ミサイル発射、6時02分 Jアラート発令、6時06分 北海道上空通過」と示した上で「心で思っていても議員は誰も言わないだろうから、私が言う。これがJアラートの実態。今から東京に向かいます」と、発射から発令まで4分かかり、その4分後には通過していた事実を示して自身の見解を示していた。

出典:上西小百合議員、北朝鮮のミサイル発射に「これがJアラートの実態

ミサイルが発射してからJアラートが鳴るまで4分かかっています。

その発令を聞いてから着替えて荷物を担いで外に出るのに4分はかかるでしょう。

そのころにはミサイルは通過していた、というのが実態だそうです。

結局のところ、Jアラートが鳴ったところで何もできないのが実態です。

Jアラートが発令されて、取るべき行動が取れたとして

仮に、Jアラートがミサイル発射直後に発令されて、頑丈な建物に避難できたとしましょう。

北朝鮮が建物1つも破壊できないミサイルをわざわざ打ってくるでしょうか?

着弾させるつもりで本気で打ってくるミサイルには核燃料を積んでいるでしょう。

もしかしたら、ウィルス等の生物兵器を積んでくるかもしれません。

そうなると、核シェルター以外に避難場所はないと思います。どれだけの国民が核シェルターを持っているでしょうか?

なので、取るべき行動を取れたところでどうしようもないというのが現実です。

Jアラートは必要か?

上記検証から、少なくともミサイル発射に関してのJアラートは必要ないです。

まず、Jアラートが鳴ったとき、それにどう対応すればよいかを明確に示すべきです。

  • 発射から着弾まで8分しかないのであれば、Jアラート何を基準に発令するのか?
  • 発令があったら具体的にどこに避難すればよいのか?
  • その避難場所はどこにいても4分以内にたどり着ける場所にあるのか?

を国民全員に知らせる必要があります。

それができないのであれば、Jアラートは必要ないと思います。

そもそも、日本政府はこういった基本的な検証もせずに、システム導入に約100億円無駄使いしているということを、国民は知るべきと思います。

むしろ、その100億円で避難場所である核シェルターを設置することが先だったのではないでしょうか?

なお、本記事は近代的TOEICにも取り上げています。英語の勉強に活用してください。