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「フィリピンで就職したら英語力は伸びる」は間違い

フィリピン 就職 英語力
窓口働く

「英語環境で働きたい」

「フィリピンの公用語は英語」

フィリピンで働くと英語力は伸びる!

英語を勉強したら英語を使う環境で働きたいと考える人はもちろん多いです。

ただ、アメリカ、イギリスなどのネイティブの英語圏で働くのは非常に難しいのが現状。

代わりに、フィリピンで働きたいと考える人が増えていますがどうでしょう?

フィリピンで駐在員として働いて感じたフィリピンの職場の英語環境英語環境で働くためのベストな道をまとめましたので参考にしてください。

フィリピンの職場の英語環境

フィリピンで働く手段として次の4つの方法が考えられます。

  1. 日系企業にインターン(主に語学学校)
  2. 日系企業に現地採用で働く
  3. 日系企業に駐在員として働く
  4. 欧米企業に就職

これらを一緒くたにしてフィリピンの職場の英語環境を語ることはできないので、分けて考えます。

また、それら環境で就職するために必要な英語力も違います。

それについてはこちらの記事を参照してください。

フィリピン 就職 英語力

フィリピンで就職するために必要な英語力は?

2020年4月21日

日系企業にインターン(主に語学学校)

一番多いのがこの方法ではないでしょうか。

特に、セブ島には数え切れないほど多くの語学学校があり、常時インターン生を募集しているので求人募集はたくさんあります。

語学学校以外にも、昼間はコールセンターで働き、夕方から(?)英語のレッスンを受けるといった0円留学(実際は0円ではない)も若者に人気です。

ただ、残念ながら、この方法では「フィリピンで就職したら英語力は伸びる」にはならないです。

0円留学では、昼間は日本人顧客にカスタマーサービスするのが仕事ですので、仕事環境は日本語です。

その後の英語は学習です。実践ではありません。

語学学校のインターンも似たようなものので、昼間は留学生の日本人相手に日本語で仕事します。

その後の英語は学習です。実践ではありません。

フィリピン人と多少の英語のやりとりはあるでしょうが、基本的には日本語です。

なので、日系企業にインターンで働く状況としては、昼間は日本の会社で働き、帰宅後にオンライン英会話を受けるのと同じなので、英語力は伸びないです。

だったら、日本で日本の会社で働いた方が給料が良くて、高いレベルの英語レッスンを受けられるので、フィリピンではなく日本をおすすめします。

日系企業に現地採用で働く

次に多いのがこのパターン、フィリピン現地採用ではないでしょうか。

方法はいろいろありますが、簡単なのは、フィリピンの情報誌の求人情報から応募する形です。

フィリピンで働ければどこでもいいなら、職探しは簡単です。

マニラ掲示板セブ掲示板でも求人募集しています。

そういった現地採用で就職した先の職場の英語環境ですが、基本的に英語より現地語が中心と考えた方が良いです。

現地語とは、マニラならタガログ語、セブ島ならセブアノ語です。

フィリピン人は英語を話せますが、大卒かどうかで英語力は大きく違います。

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2019年5月8日

現地採用を募集している日系企業、小企業、飲食店等は資金力がないので優秀なフィリピン人を採用できません。

コミュニケーションを取る程度の英会話はありますが、「フィリピンで英語環境で働いた」といった実績作りにはならないです。

また、給料も日本で働くより遥かに低いことが多く、英語云々以前に職場環境に問題があることが多いので、おすすめしません。

それよりも、日本で日本の会社で働いた方が給料が良くて、オンライン英会話等で高いレベルの英語レッスンを受けられるので、フィリピンではなく日本をおすすめします。

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2020年4月3日

日系企業に駐在員として働く

「英語環境で働く」を目的にフィリピンで働くなら、最低でも日系企業で駐在員として働くことをおすすめします。

僕はこの方法でフィリピンで働きました。

インターンは言うまでもなく、現地採用を条件が悪いことは容易に想像出来たので、フィリピンで実績があり、大手企業を顧客に持つ信頼性のある企業を選びました。

結果、職種はブリッジSEで、フィリピン人ソフトエンジニアのまとめ役としてマニラで働きました。

僕の下に約50人のフィリピン人エンジニア、その他のグループに数十人。別のオフィスにもいたりで全部で数百人のフィリピン人エンジニアがいました。

就職時は新入社員のまとめ役として入ってるので、新入社員とその講師の計20人ほどのフィリピン人エンジニアと主にやりとりしてました。

ブリッジSEの仕事は、顧客の日本の企業から日本語で依頼を受け、フィリピン人エンジニアに英語で仕事を伝えてマネージメントすることです。

フィリピンで英語環境で働くのに絶好な環境、と当時はそう考えてました。

で、実際どうだったかは後述で説明します。

欧米企業に就職

フィリピンに進出している欧米企業で働くのが、「英語環境で働く」を目的にフィリピンで働くのにベストな方法です。

それについても後述で説明します。

フィリピンの職場の英語環境(日系企業に駐在員で働いた経験談 )

上述の通り、僕はマニラの日系企業に駐在員でブリッジSEとして働きました。

その時に感じたフィリピンの職場の英語環境をまとめました。

就職前の英語環境への期待

「フィリピンは英語が公用語。街中では現地語が飛び交ってるけど職場では英語環境。ましてや、日系企業で働く大卒ならネイティブレベルに英語を話すフィリピン人ばかり」

そう思ってました。

ただ、日本で就職面接時に次のように言われたことが気になってはいました。

「英語環境はそれほど期待しない方がいいですよ」

と。

就職してから感じたこと

「Reading、Listeningは素晴らしいけどSpeakingは苦手なフィリピン人が多い。Writingもそれほど大したことないな」

そんな印象でした。

というのも、職場の英語環境はこんな感じでした。

  • ミーティングは英語ではなくタガログ語
  • 新人教育も英語ではなくタガログ語
  • 休憩中のフィリピン人同士の会話は100%タガログ語
  • 文法間違いを気にしない

一つ一つ説明します。

ミーティングは英語ではなくタガログ語

週一回、グループ全員が集まって技術的な情報をシェアするミーティングが行われてました。

そのミーティングはほぼ全て英語ではなくタガログ語でした。

理由は、フィリピン人は基本英語を理解できるけど、

  • 技術的なことを英語で理解するのが苦手
  • 英語で説明するのが苦手

ということだそうです。

説明する方も聞く方も苦手ということです。

で、タガログ語が全く分からない僕にはタガログ語、英語、日本語が分かるトリリンガルのフィリピン人通訳が隣につき、要所要所で説明してもらうという状況でした。

新人教育も英語ではなくタガログ語

そういったことから、新人教育も英語ではなくタガログ語で行われてました。

その点、「新入社員は優秀な大卒なんだし、英語でいいのでは?」と現在のフィリピン人副社長に提案はしましたが、「英語で完全に理解できない人もいるし、説明する側も英語だとうまく説明できずに省略してしまうから」との回答でした。

なお、業務内容は「顧客の日系企業から受け取ったプログラムが正常に動作するかをチェックする」ことです。

そのチェック方法の研修を受けていたのですが、僕もその未経験のチェック方法をタガログ語で学ぶことになったのです。

詳細は省略しますが、命に関わる重要なチェック作業ということから、100%ミスは許されません。

研修後はどれだけ理解できたかのテストが行われるのですが、僕までもがタガログ語で受けた研修でほぼ100点を取らないという状況でした。

休憩中のフィリピン人同士の会話は100%タガログ語

昼休みはもちろんのこと、フィリピンでは昼休み前、昼休み後にも休憩時間があります。

休憩時間は大きなテーブルのある休憩スペースで社員が集まって、お菓子をつまみながらおしゃべりするのがフィリピン職場の日常です。

その輪に入ってフィリピン人社員とコミュニケーションを取ろうとしたのですが、困ったことに、会話は英語ではなくタガログ語でした。

なので、隣で一人黙って座ってるしかなく、渡されるお菓子を食べてはサラマ、マサラと言う程度しか言葉を交わせませんでした。

文法間違いを気にしない

仕事の文面は全て英語です。

メールは全て英語で、難しい単語は特になく、(ネットが使えない職場でも)英単語を調べる必要なくフィリピン人社員の文面は理解できました。

ただ、文法間違いが少し気になりました。

例えば、「Please inform me if it’s OK or not」といったような文。

TOEICを勉強した人ならすぐに気づくでしょうが、「そこifじゃないだろ」と。

なので、文面はお互い理解できてもフィリピン人社員の英文メールで英語の勉強にはならないと感じました。

英語環境で働くためのベストな道

このように、フィリピンで働いても英語力を伸ばすことは難しいです。

フィリピンで働くようになってから英語力が落ちた」と言う駐在員もいました。それに基本的に同意します。

他の日系企業で働く日本人も僕と同じような境遇、同意見でした。

では、どうすればよいかですが、フィリピンに進出している欧米企業に就職することをおすすめします。

もちろん、欧米で欧米企業で働くのがベストですが、その道は困難です。英語以外に飛び抜けたスキルが必要です。

そこで、欧米企業のフィリピン支店で働き、将来に欧米企業に転勤を目指すのが英語環境で働く現実的でベストな道です。

また、欧米企業には優秀なフィリピン人が集まっています

理由は、

  • (雇用者側)欧米企業の方が待遇が良い
  • (雇用主側)仕事は全て英語でやりとりするので、高度な英語スキルを求める

だからです。

日系企業のように、(比較的高給な)フィリピン人日本語通訳者は必要ありません。

仕事は全て英語なので(経費のかかる)ローカライズ作業が発生しません。

その分高待遇が確保でき、優秀なフィリピン人を雇える、専門分野に加えて英語力も抜群の優秀なフィリピン人は欧米企業に集まるということです。

まとめ

フィリピンで英語力を伸ばせる英語環境は日系企業にはありません。

もしかしたらあるかもしれませんが、稀です。

フィリピンで英語力を伸ばせる英語環境は欧米企業です。

「どうすればフィリピンの欧米企業に就職できるか?」

ですが、今回はここまでにしておきます。

興味のある方はお問い合わせから連絡ください。