目次
著者の中谷よしふみさんとは
まず、著者の中谷よしふみについてですが、フィリピン留学を経験した生徒の口コミを集めたサイト、フィリピン留学ラジオを運営されている方です。
中谷さん自身フィリピンの語学学校を68校体験授業を受け、イギリス、カナダ、マレーシアにも語学留学されており、おそらくフィリピンの語学学校の違い、特徴について日本で一番詳しいといっても過言ではないでしょう。
そのフィリピン留学ラジオを立ち上げた理由として、
- 語学学校によって授業内容や特徴が大きく違っていたこと
- フィリピン留学に可能性を感じたこと
- 語学学校や留学エージェントにとって都合の良い情報にフィリタリングされてしまっている現状
等そういった情報を正しく伝えていきたいという想いからだそうです。
この本について
語学留学先として日本人にも人気になったフィリピンでの語学留学について、語学学校や留学エージェントの選び方、その際に気をつけるべきことをまとめた本です。
英語を話せるようになりたい方、フィリピンに語学留学を検討している方は、まずこの本を読んでおいたほうがいいです。
特に、学校選びが難しい理由やフィリピン留学のビジネスモデルについては、留学先を決める前に絶対に知っておくべき内容です。
また、フィリピンで英語留学が盛んになった経緯、なぜ韓国が先にそこで語学留学を始めたのか?韓国人経営と日本人経営の違い等、経験豊富な人でなけらば分からない情報がたくさん書かれています。
「フィリピンでの語学留学は安い」といっても、英語圏に比べれば安いのであって、何回も来れるものではありません。
安いからフィリピンを選んだのに、これならオーストラリアやマルタ島のほうがよかったかもと後悔することも十分にありえます。
先ほど書いたように、留学先を決める前に、フィリピン留学のビジネスモデルをきちんと知り、正しい情報の中から留学先を選ぶべきですね。
実際、僕もセブ島に3ヵ月留学したのですが、選んだ留学先、留学エージェントは結果的に失敗しました。
事前に調べて選んだにもかかわらず、フィリピン留学のビジネスモデルにやられたという感じです。
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フィリピンの留学費用に比べればこの本の値段は安いものです。
フィリピンでの留学先を決める前に絶対に知っておくべきことが書かれているので、ここはケチらずに買って読むべきです。
以上、この本を購入することにはお勧めなのですが、ちょっと僕の意見と合わないなと思うことがいくつかあり、特に、英語の勉強の必要性については「なんだかな〜」と感じたので、以下に書いていきます。
英語を勉強することの必要性とは
英語を勉強することの必要性について書かれているのですが、これについては「それは理由にならないな」と感じました。
英語が今後重要な要素になるかどうかは別として、理由としてあげている例はグローバル化の話であり、英語とは別のことだなと。
その例ですが、コンビニや飲食に限らずITの業界でもベトナム人、中国人が日本で働くようになってきており、これからの日本の若者はそういった外国人と争うことになる。だから、英語は必須といった旨です。
実際、日本にたくさん外国人が入ってきて、彼らがITの分野まで職を奪っていて、それがさらに加速することは事実です。
ただ、これは英語の話とは別の議論です。
日本で働くアジアの外国人は、日本語を使うことを義務付けられます。英語ではありません。
また、仮に中国が日本の企業を買収しても、その日本支店内では日本語でやり取りするでしょう。中国語でも英語でもありません。
英語圏の企業が日本の企業を買収しても、やはりその日本支店内では日本語で十分です。英語が必要になれば日本語の話せるネイティブや帰国子女が担当することになるでしょう。全員が英語を話せるようになる必要はなく、もともと英語が堪能な人に任せます。
その僕の意見は以下記事にも書いています。
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一般的に企業は、新卒であればコミュニケーション能力を、中途であれば専門スキルを求めています。
TOEICの点数を上げることはある程度必要ですが、英語力の優先度は低いです。
よって、英語を勉強することの必要性についての話は、残念ながら納得できませんでした。
初級者はフィリピンに留学すべき?
アメリカ、イギリス、カナダなどの英語圏よりも、フィリピンに留学したほうがいい理由をたくさん挙げられています。
マンツーマンであること、先生も英語学習者なので生徒の分からないところを理解してくれるので教え方が上手い、その他費用等です。
確かにそれらはフィリピンを選ぶ理由になるのですが、初級者であれば、英語圏に留学かフィリピンに留学かを選択する前に、まずオンライン英会話始めましょうと言いたいです。
日本はインターネット環境が快適です。オンライン英会話学校も数え切れないほど存在し、自由に選択できます。先生が気に入らなければ次の授業から別の先生に簡単に変更できます。
そもそも、初級者は英文法の基本が分かっていないので、初歩的な教科書が充実しているオンライン英会話で、Skypeのチャット画面に先生が打ち込んだ文章を見ながら話す訓練をする方が効率いいと思います。
それに、オンライン英会話は最初の1回は無料のケースが多いです。
オンライン英会話も数え切れないほどたくさんあるので、例えば、全部登録すれば100回 X 25分無料になると思います。
実際、僕も数え切れないほど登録したところ、やはり数え切れない時間無料で英会話できました。
大手に登録するだけでも数時間も無料で話せるのなら、まずはオンライン英会話を受けてみるのがいいのではないでしょうか?
例えば、一番有名で教材も豊富なDMM英会話から初めてみてはいかがでしょう?
もちろん、無料で英会話を体験できます。25分 X 2回も無料で受けられます。
街中で英会話
フィリピンは誰もが英語をしゃべれるので、街のありとあらゆるところで英語を話す機会を作れる旨書かれています。例えば、携帯ショップ、レストラン、ホテル、現地の大学などです。
確かにフィリピン人は英語を話せるのですが、壊れた英文法の人と会話してもどうだかな〜と思いました。
フィリピン人はフィリピン人同士では現地の言語、タガログ語だったりセブアノ語を話します。英語は必要に応じて話すという程度です。それは街の中だけでなくが外資系の会社内でもそうです。
実際、僕は日系のIT企業で5ヵ月働き、その中で数百人のフィリピン人を見てきましたが、基本的にタガログ語です。僕ら外国人とだけ英語を話すという程度でした。
彼らは大学を卒業しており、授業は英語で受けていてリスニングは僕ら日本人より遥かにレベルは高いのですが、それでも話すとなると文法が間違っていたり、英単語が出てこなかったりしていました。
つまり、ある程度教育を受けたフィリピン人とでないと街中の英会話では英語力は向上しません。
もちろん、フィリピンの文化を知るという別の目的があるのであればいいですが、英語力向上という意味であれば、そういった時間は自習にあてて、授業で先生との英会話に集中したほうがいいなと思いました。
なお、それでも街中でチャレンジしたいのであれば、ある程度教養のあるホテルのフロントや通信会社がいいと思いますので、次にその方法を参考としてあげます。
モール内で現地と英語でコミュニケーションする方法
いい方法としては、Globeのカスタマーセンターでロードのやり方を聞くというやり方です。
まず、フィリピンにはGlobe、Smartという大きな通信会社があります。
ここでSIMカードとプリペイドカードを購入し、SIMフリーの携帯に差し込めばフィリピンの電話番号で電話が使えるようになります。
その初期設定は自分でやると面倒なのと、携帯電話(スマートフォン)それぞれで操作方法が違うため、店員にやってもらったほうがいいです。
ただ、その後、プリペイドカードを使い切った後にまたプリペイドカードを買って今度は自分で使えるように設定しなければいけません。この操作をフィリピンではロードといいます。
そのロード方法が一応プリペイドカードに書かれているのですが、文字が小さく、分かりにくいです。
さらに、そのままネットを使うとデータの消費が激しいので、また別の設定が必要になります。詳しくは以下ページを参照してください。
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と前置きが長くなってしまいましたが、このロードのやり方をGlobeのカスタマーセンターで担当者に聞くと英語を話す練習になると思います。
上記のリンクにそのやり方は日本語で書いてあるので、まずこの方法をマスターし、それを知らないふりしてGlobeのカスタマーセンターで聞くということを繰り返すという方法です。
Globeのカスタマーセンターはモールの中に必ずといっていいほどあります。やり方だけ聞いてロードはせずに次のカスタマーセンターへと繰り返せば、自分が何に困っていて、それをどう伝えれば良いかを何度も復習、修正することができます。
その他、「ロードして使っているけど、あとどれだけ使っているかを確認するにはどうしたらいいか?」、「このYouTubeが100MB無料のサービスをFacebookを100MBに変更できないか?」とかいろいろ質問が自然と出てくると思います。
Globeの担当者は、外国人が相手であれば英語で接客していますし、そもそも他のスーパー等の定員より学力は上でしょうから、本で挙げられている街中での英会話の練習よりも勉強になると思います。
最後に
と長々と意見の合わない点もあげましたが、フィリピン留学で語学学校をどう選ぶか、何が問題か、失敗しないためにどうすればいいかが書かれているので、是非読んでください。