![]() |
「Adobe Premiere Proのテロップにはレガシータイトル とエッセンシャルグラフィックスがある」 「レガシータイトル とエッセンシャルグラフィックス、何が違うの?」 「どうやって使い分けたらいいの?」 |
Adobe Premiere Pro でテロップを入れる際、レガシータイトル とエッセンシャルグラフィックスのどっちを使えばいいのか悩みますね。
この記事ではレガシータイトル とエッセンシャルグラフィックスの違いと使い分け方について解説します。
目次
レガシータイトル とエッセンシャルグラフィックスの使い分け
Adobe Premiere Proでのテロップ入力は、レガシータイトル とエッセンシャルグラフィックスの2つ方法があります。
それら違いやどっちを使うべきかは、作りたい動画がどういった動画なのか?に依存します。
簡単にはこう使い分けるといいです。
- エンタメ系の動画を作りたい!
→ レガシータイトル - ビジネス系の動画を作りたい!
→ エッセンシャルグラフィックス
レガシータイトル はテロップの表現力に優れています。
エンタメ系の動画では凝ったテロップがたくさん使われるので、レガシータイトルを使った方が良いです。
ビジネス系の動画では基本的に凝ったテロップは必要ありません。
エッセンシャルグラフィックスは文字列、図形の管理がしやすく、処理が軽いです。
ビジネス系では文章や図をよく使い、同時に複数のオブジェクトを扱うことが多いことから、エッセンシャルグラフィックスを使った方が良いです。
以下に人気YouTuberの動画を使って、具体的に説明していきます。
エンタメ系YouTuber
サンエン台湾 Sanyuan_TAIWAN の場合
前回の「テロップをマネてみた」の記事で紹介したサンエン台湾を見ていきます。
この記事で参考にした以下の動画をまたみてみましょう。
そこでテロップをマネてみたのがこちらです。
2秒ごとにテロップを切り替えて全種類マネてみたものです。
これらテロップは全てレガシータイトルで作りました。
理由は、エッセンシャルグラフィックスでは作れないからです。
つまり、サンエン台湾はレガシータイトル でテロップを作っています。
具体的にみていきます。
まず、サンエン台湾のテロップを以下二つに分類してみます。
- エッセンシャルグラフィックスに置き換え可能
- レガシータイトルのみ
1に該当するテロップをいくつか抜き出したのがこちらです。

これらテロップはエッセンシャルグラフィックスでも作れます。
ストローク(文字の縁)が2色あるものもありますが、エッセンシャルグラフィックスでもストロークを2つ以上設定できます。
影も作れます。
次に、2のレガシータイトルでしか作れないテロップを見てみましょう。

先ほどとの違いに気づいたでしょうか?
これらほとんどのテロップでは塗りにグラデーションが使われています。
「アニメ」や「初写真撮影」には白い線、光沢が使われています。
こういったグラデーション、光沢はエッセンシャルグラフィックスではできません。
サンエン台湾ではこういったレガシータイトル でしか表現できないテロップをたくさん使っているので、全体もレガシータイトル で作られているはずです。
それについは後述で説明します。
HikakinTV の場合
前回の「テロップをマネてみた」の記事で紹介したHikakinTVを見ていきます。
この記事で参考にした以下の動画をまたみてみましょう。
HikakinTVも同様にかなりの割合でテロップにグラデーションを使っています。
ですので、レガシータイトル でテロップを作っています。
テロップの中には、

こういったシンプルなものもあるのですが、この「デマ」の文字列でグラデーションを使っているため、全体もレガシータイトルになります。

これもそうですね。
上の行の「トイレットペーパー」はエッセンシャルグラフィックスで作れますが、下の行の「買い占めてないよ!」はレガシータイトルでしか作れません。なので、全てレガシータイトルになります。
これを無理矢理分けて編集した場合、

下の行のレガシータイトルを編集中はエッセンシャルグラフィックスを変更できないです。
また、レガシータイトルのフォント名の表記とエッセンシャルグラフィックスとでは違うので、フォント探しに時間がかかります。
上の例では、このフォントだとそれぞれ以下フォント名になっています。
- レガシータイトル:851チカラヅヨク-かなA
- エッセンシャルグラフィックス:851CHIKARA-DZUYOKU-KANA-A
基本的にはかなをローマ字に変更で対応できそうですが、いずれにせよ、エッセンシャルグラフィックスとレガシータイトルを同時に使用すると作業効率大幅に低下してしまいます。
なので、HikakinTVでもテロップは全てレガシータイトルで作っていると思います。
こういった理由から、エンタメ系のYouTube動画を作りたいなら、テロップ入力はレガシータイトルを使ったほうが良いです。
ビジネス系YouTuber
マナブの場合
前回の「テロップをマネてみた」の記事で紹介したマナブを見ていきます。
この記事で参考にした以下の動画をまたみてみましょう。
テロップをマネてみたのがこちらです。
エンタメ系YouTuberの動画と違ってテロップはシンプルです。
どのテロップもエッセンシャルグラフィックスで表現できます。
強調する文章は背景を使って表示してますが、その背景もまたシンプルです。
エッセンシャルグラフィックスで簡単に作れます。
ですので、テロップ全体はエッセンシャルグラフィックスで十分です。レガシータイトル を使う必要は全くないです。
次にテロップ以外を見てみます。
このプロフィールは複数の文字列、図形、画像で構成されています。
さらに文章を画面外から矩形内部で表示させるのにマスクを使ったり、消える際にブラーのエフェクトをかけたりしています。
こういった表現はエッセンシャルグラフィックスで作った方が効率が良いです。
さらに、これらをモーショングラフィックステンプレートに保存しておくことで他のプロジェクトでも使い回すことが簡単にできます。
詳細は先ほどのリンク記事を参照してください。
その他全てにおいて、ビジネス系YouTuberのマナブの動画ではエッセンシャルグラフィックスを使った方が良いです。
その他YouTuber
オレ的ゲーム速報JIN FX投資部
前回の「テロップをマネてみた」の記事で紹介したオレ的ゲーム速報JIN FX投資部を見ていきます。
この記事で参考にした以下の動画をまたみてみましょう。
そこでテロップをマネてみたのがこちらです。

ほとんどが単純なテロップです。

経済ニュースのテロップもエッセンシャルグラフィックスで表現可能です。
その方がレガシータイトルよりも処理が軽く、文字列や図形の管理もしやすいです。
ただ、

投資報告の数字のテロップではグラデーションを使っているのでレガシータイトルになります。
先ほどの説明から、投資報告のこの画面全体もレガシータイトルで作った方が良いです。
なので、オレ的ゲーム速報JIN FX投資部では、基本的にエッセンシャルグラフィックスを使い、部分的にレガシータイトル を使うのが良いです。
まとめ
このように、レガシータイトルとエッセンシャルグラフィックスのどっちを使えばよいかは、どういった動画を作りたいかによって変わります。
基本的には、エンタメ系ならレガシータイトルを、ビジネス系ならエッセンシャルグラフィックスを使うと良いです。
なお、【無料で学ぶ Adobe Premiere Pro】の一覧はこちらです。