任天堂でパワハラを受けて人生失敗したもみのきです。
任天堂で受けたパワハラの経験を元に、「あの時こうすればよかった」といった対処法とか発信しています。
今回は、タイトル通り、任天堂に貢献する優秀なエンジニアの給料がお茶汲み社員以下になる理由をお話しします。
目次
任天堂 優秀なプログラマーの給料は?
まず私、もみのきですが、1997年に任天堂に入社し、2015年4月に退職しました。
任天堂ではいろいろやってましたが、分かりやすいところで言うと、携帯ゲーム機、ニンテンドーDSの開発者の一人です。
詳しくは以下記事を見てください。
エンジニア職からYouTuberにスイッチし、2021年に以下動画をアップしました。
【もみのき】※注意※任天堂 優秀なプログラマーの給料は? 年収一千万欲しいだと?何言ってるの?お茶汲み社員以下で働かされるよ【切り抜き】(2021/09/13)もみノマド
そこで以下のようなことを話しています。
- 20代で年収一千万円は絶対に無理。40代で退職したけど年収一千万円は遠い
- 20代だと良くて年収600万円
- 技術系の給料は事務社員と同じ
- 任天堂の評価制度はお茶汲みしてる事務社員と同じ
今2022年はどうなのか知りませんが、少なくとも岩田社長時代の2015年まではそうでした。
この動画において、任天堂に貢献する優秀なエンジニアの給料がお茶汲み社員以下になる理由を知りたいとの要望があったので、もう少し詳しく説明します。
任天堂の給料を決める要素
任天堂の給料は以下要素で決まります。
- (給与基準)事務系・技術系の区別なし
- (評価)平社員の評価は実質3段階
- (昇進)基本的に年功序列
- (運)上司ガチャ
これらについて以下で説明します。
(給与基準)事務系・技術系の区別なし
任天堂の初任給は技術系と事務系で同じです。
実際、任天堂公式の2023年新卒募集要項を見てみるとこうなってました。
出典: 2023年度 新卒採用情報
初任給に技術系、事務系の区別はないです。新卒は総合職として入社します。
新入社員は皆この給料でスタートします。
私が入社した1997年は区別があり、少しだけ差があったのですが、現在は差はないようです。
基本給の昇給は技術系、事務系で同じです。
能力給は次の説明の評価から算出されますが、その能力給を算出する計算もまた技術系、事務系で同じです。
(評価)平社員の評価は実質3段階
任天堂の平社員(役職なし)の評価は実質3段階です。
評価はアルファベットでつけられて、上から順にこうなってます。
- S、A、B、C、D、E
このうち、S、A、Eは特別なことがないとつきません。
噂では、ある上司が女性としてお気に入りだった社員にAをつけたと話題になってました。
そう話題になるくらいにAはつきません。Sはもってのほかです。
逆に、悪い方のEは聞いたことがないです。
普通に出社してれば、最低評価はDです。
つまり、任天堂の平社員(役職なし)の評価は、実質B, C, Dの3段階です。
この3段階が能力給に反映されます。
年功序列
任天堂の給料と昇進は基本的に年功序列です。
山内社長時代の2002年までは元々年功序列制度で、岩田社長に交代してから能力主義の評価制度が導入されました。
ですが、実際は年功序列です。
むしろ、そこから安定的な年功序列が崩壊し、不公平な悪化した年功序列制度になったのですが、話がそれるのでそれについては次の上司ガチャで説明します。
年功序列ですので、新入社員が二年目で昇進することは当然ありません。
チーム内にお年を召した社員がいれば、その人を優先的に昇進させます。
チーム内に何人もそういった年配の社員がいれば、役職者に空きはないので若手の昇進はないです。
一応役職者は平社員に降格することもあるようですが、よほどのことがない限りありません。
つまり、入社して数年で任天堂に多大な貢献をしたとしても、チーム内に役職者の空きがなければ昇進はありません。
当然、昇進は給料に影響するので、配属先のチームによって給料に差が出ます。
上司ガチャ
能力給は上司のつける評価で決まるので、当然、上司ガチャでハズレを引くと終わりです。
上司ガチャでハズレを引くとはこういったことです。
- 上司が無知
- 上司が、自身が昇進するために直属の部下にパワハラ
上司が無知とは、「上司がチーム内の業務を知らない」とかです。
部下の仕事内容が分からなければ適切な評価はつけられません。
なお、「チーム内の直属の上司がチームの仕事を知らない・分からない」といったことが、任天堂では普通にあったのですが、話が逸れるので割愛します。
で、そういった上司は部下の評価を以下のようにつける傾向にありました。
- 若手社員
→まだ若いから、評価D - 中堅社員(嫌い)
→偉そうでなんかムカつくから、評価D
- 中堅社員(普通)
→よく分からないけどなんか貢献してるみたいだから、評価C - 中堅社員(好き)
→いつでも笑顔で話相手になってくれるから、評価B
「上司が、自身が昇進するために直属の部下にパワハラ」ですが、出世欲の強い上司は自身の昇進のために部下を利用します。パワハラしてでも上司にいいところを見せ、昇進しようとします。
実際私が受けたパワハラはこういったことです。
- 長時間労働の強制
- 過度な仕事・責任の押し付け
- 上司の失敗の尻拭い
- 上司が出世するために、私の実績を横取り
- 上司が出世するために、私に濡れ衣を着せる
実際私が直属の上司から濡れ衣を着せられた一例を以下記事で公開しています。
直属の上司がそういった上司になると、何をやっても評価は最低のDになります。
ちなみに、その私に上記パワハラを数えきれないほどし、私を利用した直属の上司ですが、平社員から部長代理まで一気に昇進しました。その後子会社の社長になり、今は任天堂の上層部にいらっしゃるのでしょうが、見たくないのでググってません。
優秀なエンジニアの給料がお茶汲み社員以下になる理由
まとめになりますが、技術系と事務系で給与基準が同じです。
実質3段階の評価で給料に差が出ます。
(お茶汲みに限らず)簡単な事務作業しているだけの社員が評価Cとして、高度な専門スキルが必要なエンジニア社員が上司ガチャでハズレを引いて評価Dだった場合、優秀なエンジニアの給料はお茶汲み社員以下になります。
さらに、基本給は年齢に比例するので、それと比較すると、優秀な若手エンジニアの給料はお茶汲み社員の7割以下にもなります。
なお、そういったお茶汲み社員の仕事の大半はパートの女性でも代替可能でした。
本来年収1,000万円以上あるべき優秀なエンジニアの給料が、本来年収200万円程度のお茶汲み社員の給料より低いということが普通でした。